aketo-bonのブログ

盆栽についてダラダラと書いてみました。

盆栽って? 〜好きを仕事にする11

皐月(さつき)の季節です。

 

この時期は皐月盆栽が美しく開花し、開花直後のお手入れが始まるという皐月業界にとって忙しく大切な時期です。

 

なんで、皐月だけ専門店が多いの?と若い方は不思議かもですね。皐月は昭和の時代に一世風靡したのです。盆栽ってよく分からない人でも皐月を愛で、飛ぶように売れまくった素晴らしい時代でした。お店の数ももっともっと多く、愛好家さん達は鹿沼までバスツアーに行き、原木を買い漁りました。めっちゃ楽しかったでしょうね。

人気の理由は花の美しさだけでなく、作りやすさもあります。とにかく芽吹きがいいです。元気さえあればどこからでも芽がふきます。だから多くの人が原木から立派な完成木に育て上げることができ愛されました。

 

私は20年ほど前に盆栽を皐月からスタートしました。その頃はもうブームは落ち着いて、50代ぐらいの方が中心に愛好会を盛り上げていました。皐月の展示会は開花時期5月に多く、大きい公園とか神社とかでよく開催されています。私が参加していた会は大阪吹田の万博公演(太陽の塔があるとこ)の日本庭園側で開花時期と秋に展示会してました。今は違うとこでしてます。

 

なんでブームが終わったのか?

 

ひとつに松などの盆栽と大きく違う点があります。皐月には寿命があることです。

国風に出ているような古い品種、大盃、日光などは強健で良いのですが、新しい品種は30ー40年ほどで頭から焼け始めるのです。弱り始めたら治すことがとても困難なことは盆栽家には辛いことでした。私は今は皐月の勉強していないので、専門家の中では良いお手入れ方法が見つかっているかもですね。

この問題で皐月から他の盆栽に移行した方は多かったし、皐月を続けている方も枯れるのは仕方ないと割り切った考えをよく聞きました。

 

私自身は皐月大好きです。華の美しさはもちろん、品種も多く様々な花色、花形を楽しめ、秋には葉が紅葉するのもあったり、葉の形も品種ごとに違ったり、お手入れすればするほど芽が揃っていったり、とても育てがいがあります。挿木も抜群の活着率で増やせます。

海外でもとても人気のある樹種です。

 

また皐月を好きな方が増えることを切に願っています。